ADHDのある友人へ

心理職として働きだして、私は14年目になります(多分、丸13年のはず)。

私がADHDのあるひとりの友人(成人女性です)に書いた、いつかの手紙。

手紙といっても、簡単な解説のようなものですが。
その一部をお見せしたいと思っています。

ADHDのこと 

そもそもADHDって?
*発達障がいのひとつ。生まれ持って脳みそにクセがある。
*脳みそを同時多発的に動かすことは苦手分野。
*人によって困りごとの出方が違うので、実際の状況は様々。

たとえば、こんな状況があります。
・あれもしながらこれ、って器用にやることが苦手。
・脳みそのアクセルとブレーキを意図して、適切に踏み込むことが苦手。
・体の使い方の不器用さがあることも。お手玉とかけん玉とか、竹馬とか、球技とか。
・目で見て空間を把握することが苦手。
(奥行や段差の把握が苦手だったり!気を付けて!)
・自分の疲れに気づくことが苦手だったり、休むことが苦手だったり(何もしないことが苦手)する。後、脳みそのクセによって睡眠のリズムが整いにくい。
・脳が疲れやすい。
・時間の感覚が独特。モチベーションのない場所には遅刻しちゃったり。
過集中といって、好きなことや関心があることに「ガーッ」と集中してしまうと、時間が過ぎていることに気づけない。気づいたら一日終わっていたなんてことも。
出がけに、うっかり読みたかった本が視界に入ると、気付くと読んでしまっていて遅刻、なんてことも。あるある。
・一番直近に目に入った「興味をひくこと」が、最優先事項になりやすい。
・フラッシュバックが起こりやすい。昔あった、いやな記憶が、あたかも今あったかのようによみがえりやすい。
(疲れ過ぎないようにしたり、できるだけ、精神を安定させておいたりして!起こったときは、その話をあちこちでしすぎるとその記憶が脳に定着しやすくなってしまうので、本当に信頼している人や、治療で話すときなどの必要なとき以外は、できるだけ言葉にしない。イメージだけの段階のほうが浮かびあがった記憶を消しやすいので。気持ちが少しでも落ち着く、全然違うことをやってやり過ごして下さい。)

*実行機能にアンバランスさがある。
・実行機能とは、自分の注意や行動をコントロールする脳のはたらき。ものごとを計画立てて考えたり、その計画通りに実行したりすることが苦手。
・面白そうなこと、やりたいことに次々飛びついてしまい、キャパオーバーになることも。冷静、ときに冷酷な人に一緒に整理してもらうと良いかも。

→そんなことはないのに、傍からみると「飽きっぽい」「移り気」ととられることも。

ぶっちゃけ、子ども時代に大人から(怒られる必要ないのに)怒られやすいです。

ADHDのある人の多くがもつチャームポイント

*純粋(ピュア)で素直な人の多さ。少年少女が心の奥に住んでる。
*あわてんぼうで、うっかり屋さんなところ。(悪気はない。意図もしていない)
*一生懸命な人が多い。失敗しちゃうのも、一生懸命が高じてっていうのをよく見る。
*思いやりがある人が多い。(その一方で、思い込みが強いことも)。何かしてあげたい、気持ちをもっている人が多い。
*一途な人が多い。魅力的な人が視界に入ると、つい目移りしちゃうけど、気持ちに嘘はない。
*計画すること、計画通りにやることに、定型発達の人から見ると想像以上のエネルギーが必要なので、計画を破りがち。好きで破っているわけじゃなく、気付くと破っちゃってる。

→行きあたりばったりになることも正直あるけど、楽しいことをどんどんやって道を切り開いていく力を持っている。

→一回決まったことも、「こっちのがいいかも!」と思ったら、素直に変えられる。

*ひらめきの力がある。発想力がとても豊か。瞬発力もある。普通じゃ思いつかないことを思いつける魅力がある。脳のジャンプ力。
*私に驚きをくれる。新鮮に世界をみる力を持っている。
(自分では気づいていなくても)
*相手の立場に立って物事や気持ちを考えることは、苦手なときもある(学習することによって学べるので、年齢を重ねるとできるようになる!)。
だけど、相手の気持ちに深く共鳴することができる。感じ入ることができる。相手の喜怒哀楽を感じ取ると共有することができる。受け取ることができる。

!!!注意!!!
☆相手と深く共鳴すると、相手と自分を切り分けることが難しくなりがちです。
相手の感情を自分の感情と思ってしまったり、相手の感情と自分の感情を混ぜてしまったりすることがあります。相手の悲しさを、自分の悲しさと思い、更に、自分の他の悲しさといつの間にか混ぜてしまったりすることがあります。そうすると、悲しさは増幅し、手に負えなくなります。深く没入する力は、相手を救うこともあると思います。けれど、一体化しすぎると共倒れになる可能性もあるので。相手と自分を、どこかで客観的に切り分けることを大切に。自分の悲しみを、勝手に増幅させないように。自分を辛くしないようにどうか気をつけてください。脳のクセでそうなりやすいです。

これはある友人に書いたものですので、多くの人に当てはまるものではありません。

だけれど、

例えば、発達障がいへの「GIFT」の視点だけでなくとも。
このような魅力もあること。

苦しみに目隠しするわけではありませんし、

良い面だけでは決してないけれど。

少しでも、伝わったらなあと思い書きました。

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