講座後のアンケートで、
「子どもの自尊心が下がり切ってしまって、どうにもならなくなってしまったらどうしたら良いですか」
という質問を頂いていました。お答えできていないままですので、ここに書いておきたいと思います。
答えは、もちろん、ケースバイケースです。
けれど、自尊心が下がり切ってどうにもならなくなったときは、きっと、「環境自体を見直す」というチャンスなのだとは思います。
下がり切るというほどでしたら、お子さんは、家の外(例えば、幼稚園や学校)で「できる!」「わかる!」などの気持ちを持てない環境にいらっしゃる可能性があります。
(一般的にみるとどんなに素晴らしい外部であっても、どんなに優秀な先生たちの関わりであっても、その子どもの特性には合わないということは残念ながらあります。それは、カウンセラーもそうです)。
ですから、その子が「できる!」「わかる!」、もしくは、「ここならいれる!」環境に移してあげることです。それは【まずは自尊心を育むことを第一とする】だけで、楽をさせることとは違います。また、移った環境にいるずっと必要もありません(例えば「支援級」⇔「支援学校」に転校した場合などは、越境など含めて制度上、戻りにくい理由がある場合があることもあります。事前に学校や教育委員会と相談されておくとよいです)。お子さんの成長や回復に合わせて、戻ることも視野に入れながら……まず、移ってみる。
例えば、小学生であれば(学校によりますが)、
普通級から、個別級、支援級に移ってみる。取出しの対応を希望する。
1日中、学校にいることがつらければ、決めたコマ数だけ、まずは行くことにする。
週5が多すぎれば、週3などから通ってみる。
(残りの週2は、どこにいるのか問題もありますが……)
学校の規模が大きくて合わないなどの場合は、小さな学校に見学に行ってみる。
などなど……
期待や要求の水準ラインを下げていきます。少し下げ過ぎなくらい下げていき、「できる」ことまみれの環境を作り出します。
それが、今後の成長のためのお子さんのエネルギーになっていきます。
(それはご家族・大人も一緒です。大人も「できない」「できていない」ことを考えるのを一時停止して、「できる」ことを考え、やっていきましょう。1人で難しいときには、ぜひ当オフィスにご相談ください。)