思春期の子どもたちの不登校について、一番身近な大人である親ができることについて、臨床心理士の立場から書いていきます。
その1はこちらから。
その1では、「母性」と「父性」が大事、ということを書きました。
もちろん、これは全ての子どもに当てはまるものではありません。
状況や、子どもの性質、脳みそのタイプ、知的な能力(考える力)、これまでの歴史によってちがってくると思います。
うちの子は、そんなオーソドックスなパターンではないわ!というときは、ぜひ、専門家の話を聞きに来て、聞きにいって下さい。
「母性」と「父性」が大切ということで、
私が、思春期の不登校についてお話を聞いた精神科医の先生は、「子どもが不登校になった」という保護者の方が来られた時に、
「ご夫婦仲はどうですか」「ご夫婦のコミュニケーションは取れていますか」
更に、
ときにして、より深いコミュニケーションの手段としての、
「性行為はされていますか」
と質問されるとのことでした。これは、例えば一方的なもの、行為のための行為のようなものではなく、あくまでコミュニケーションの先のものとしての性行為です。
お子さんの不登校をご家族でサポートするには「母性」「父性」の両方が必要になってきます。ですから、ご夫婦のコミュニケーションは大切ですし、
もしも、それが欠けているとしたら、
その欠けを満たしていくために、お子さんが不登校になって示してくれたところもあるのかもしれません。(少し、夢見がちな、物語のようなお話ですが)
お子さんが不登校になると、「子ども子ども」となってしまいます。それは誰しもがそうです。ですがそのときに「あれ、私たちの夫婦はどうかな?」と振り返ってみることが、意外と近道だったりもします。
思春期というのは、子どもの苦しい親離れの時期です。
大好きなお父さん、お母さんだからこそ、自立のために離れないといけないこともあります(決して、嫌いだからというだけではないのです)。
ですから、「この子をどうにかしなきゃ!」と思い過ぎず、親が一歩引いて見守ることが、子どものサポートになるパターンもあります。
もしも「うちはこのパターンだなー」と思われたり、「不登校が始まってから、パートナーと子どもの話ししかしてないなー」と思われたら、
「子どもが生まれる前はどんな話をしていたかなー」「子どもが生まれる前はどんなデートをしていたかなー」と思い出さてみてはどうでしょうか。
ぜひ食卓や、寝室で、そんな話をされてみて下さい。