当オフィスへの推薦文をいただきました。

劇作家のモスクワカヌさんから当オフィスの推薦文を頂きました。

彼女は私の友人でもあり、
以前に荒川区たんぽぽセンターで行った家族支援講座にゲスト出演してくれましたので、臨床心理士としての私の姿も見てくれています。

以下、ワカヌさんから頂いた文章です。

今年8月に、私の友人が独立開業をスタートさせました。
門前仲町駅から歩いて5分の場所にある、子育て中のご家族や子供のためのカウンセリング事務所。その名も「門前仲町カウンセリングオフィス」

最初に名前を知った時、「そのまんま!直球すぎる!」となんだか笑えてしまったのですが、そんな名前の付け方も彼女らしいなあと思います。

シンプルに、気負わず、構えず、誠実に。

私は以前、彼女が講師をつとめた家族支援講座「(発達障がい児の)自尊心を高めるためのちょっとした工夫~就労できる人と自尊心の関係~」にゲストのような形で参加させてもらったことがあるのですが、発達障がいをもつ子供の傾向と対策について、わかりやすく具体的に、家族の方が生活のなかで実践しやすい形にして伝えられていたのが印象的です。

何より、子育てに悩み奮闘する親御さん達への理解、ちょっとした言葉の選び方での心配り、頑張りを認めていますよというメッセージで、講座の参加者の方々の気持ちもほぐれていたと思います。


今も覚えているのが、講座を開催するにあたっての打ち合わせで彼女が言っていた「相談者が言ってほしい言葉や安心する言葉もわかる。けれどプロとして言うことはできないこともある。むやみに希望を与えるのではなく、現実にできること、見通しをたたせるのが私の仕事だから」という内容の言葉です。

友人だったので情が深いことは知っていましたが、その言葉には優しいだけではいられない彼女の仕事への誠実さと冷静さがうかがえて、大丈夫だな、信頼できるな、と思いました。

これまでも様々な場所で、子供の心の成長や健やかさを守るための仕事に従事してきた彼女。
時に悩み、時に闘い、たぶん時には涙しながらコツコツと積んできた経験値を、より彼女らしく生かせる場所ができたことを嬉しく思いますし、彼女の力が必要な人に、事務所の存在が届けばいいと願っています。

子育ての悩み、子供自身の悩み、大人の悩み、アート界のハラスメント相談…。
あなたが「誰にも言えない」と思い悩む事にこそ、あなたの話を聞くプロが必要だと思います。彼女に、話してみてください。

彼女の文章の、「相談者が言ってほしい言葉や安心する言葉もわかる。けれどプロとして言うことはできないこともある。むやみに希望を与えるのではなく、現実にできること、見通しをたたせるのが私の仕事だから」というところ。

こんな立派なこと言ったかしら…と、自分がよい支援者のようでドキドキしてしまいます。もう1年以上も前のことなのに、覚えていてもらえるのは嬉しいことです。言って欲しい言葉、安心する言葉、なかなか難しいですが、わかるようになりたいと常に思っています。
これはきっと、「当事者(という言葉がよい言葉かわかりませんが)」だから言えること、「支援者」だから中々言えないことがある、という話題の中での言葉と思います。

この講座のとき、ワカヌさんの「大人になってからの方が過ごしやすいです」などの力強い言葉に、発達障がいのあるお子さんのご家族の方々は、何人も、何人も、深く頷いていました。希望といったら美し過ぎかもしれませんが、瞬時に、支えになったのだろうと思います。

私たち支援者は、専門的な知識を用いて、お子さんの成長を「見立てる」ことはできます。専門的な技術をもって、共に歩かせて頂くこともできます。しかし、ワカヌさんほど、ご自身の体験による確信からの、力強く、ご家族の勇気の糧になる言葉は決して言えないと思います。
取り換えることのできない、それぞれの役割があるのでしょう。

推薦文への感謝と、講座での勇敢で美しい姿に敬意を込めて。

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