彼女の文章の、「相談者が言ってほしい言葉や安心する言葉もわかる。けれどプロとして言うことはできないこともある。むやみに希望を与えるのではなく、現実にできること、見通しをたたせるのが私の仕事だから」というところ。
こんな立派なこと言ったかしら…と、自分がよい支援者のようでドキドキしてしまいます。もう1年以上も前のことなのに、覚えていてもらえるのは嬉しいことです。言って欲しい言葉、安心する言葉、なかなか難しいですが、わかるようになりたいと常に思っています。
これはきっと、「当事者(という言葉がよい言葉かわかりませんが)」だから言えること、「支援者」だから中々言えないことがある、という話題の中での言葉と思います。
この講座のとき、ワカヌさんの「大人になってからの方が過ごしやすいです」などの力強い言葉に、発達障がいのあるお子さんのご家族の方々は、何人も、何人も、深く頷いていました。希望といったら美し過ぎかもしれませんが、瞬時に、支えになったのだろうと思います。
私たち支援者は、専門的な知識を用いて、お子さんの成長を「見立てる」ことはできます。専門的な技術をもって、共に歩かせて頂くこともできます。しかし、ワカヌさんほど、ご自身の体験による確信からの、力強く、ご家族の勇気の糧になる言葉は決して言えないと思います。
取り換えることのできない、それぞれの役割があるのでしょう。
推薦文への感謝と、講座での勇敢で美しい姿に敬意を込めて。