子どもが理解するのは難しい絵本を読んで欲しがるときの対応のコツ
(中堅~ベテラン保育士さんの対応から)
・甘えたい気持ちで絵本を持ってきている場合には、大人が独占できれば子どもは大満足なので、子どもを膝に乗せて、省エネで読む(小声、早口、適当に)。絵本を上手に読むことよりも、甘えを満たしてあげることを大事にする。
・子どもが聞いていられる間は、読んであげ、聞いていられなくなったら深追いしない(最後まで聞かせることに拘らない)
・お話を全部読んでもまだ理解はできないので、子どもの理解度に合わせて要約する。(ストーリーがあっても「アンパンマンいるね~」「みんなで遊んでるね~」「バイキンマン来たね~」など、簡略化する。そちらの方が子どもも楽しめる)
・「アンパンマンどこだ~」「いたね~」など、指さしゲームのようにしてしまう。
・気に入っているページ見たさに、本を持ってきてる場合は、そのページを劇的に開くことに終始する。
などなど…… また、
・そもそも発達段階に合わない絵本はしまっておく。
というのもあります。
また、内容の理解はまだ難しいが、最初のページから最後のページまでめくって「おしまい」と本を閉じることを子どもが執拗に求める場合に、私がやっていたのは、
・子どもの気がそれた瞬間に、2~3ページをまとめてめくって早送りする。
という方法です。
きりが良いところで、ページ数が少ない絵本と交換したりもしました……
その子の場合は、本を一通り読むことよりも、ページが最後に近づいて「おーしーまい」と何度もやることが望みだからです。
ストーリーの理解が難しい段階にいる小さなお子さんの場合には、大人がストーリーを飛ばすズルをしても気にしません(子どもがそれに気づいて「ちゃんと読んで」と訴えるまでは大丈夫です。気にしていません)。
それよりも、子ども自身が大切にしていることが達成されるかが大切です。
子どもが絵本や読み聞かせに何を求めているかを明確にして、手を抜けるところは抜いていきましょう。
どうせエネルギーを使うならば、読んであげる、ということよりも、読み聞かせという行為を通して子どもが満たされることを大切にされるのはどうでしょうか。