思春期の不登校と親の話し3

思春期の子どもたちの不登校について、臨床心理の視点から書いていきます。

現代の思春期の難しさの話

思春期の不登校と親の話1

思春期の不登校と親の話2

「母性」と「父性」について、それから夫婦仲について書いてきました。

じゃあ、うちはシングルだから無理なの?
パートナーの協力がなきゃだめなの?
単身赴任から帰って来てもらうなんてできない!!

これまでの記事を読まれると、こんな感想を持たれるかもしれません。

実は、そんなことはないのです。

たとえば、
中年期のおじさまが少年のようなキラキラした瞳で夢を語られること。

小さな女児が、静かな目で老齢の賢者のような発言をすること。

こんなことってありますよね。

臨床心理学の考え方では、一人の人の中に「女」も「男」も「赤ちゃん」も「老人」も「少年」も「少女」も「大人」も「子ども」もいるとされています。

私は女性ですが、私の中にも「父性」や「男らしさ」があります。

その1、その2と書いてきてあれですが、

必ずしも、実際の父母、男女、がいる必要はないのです。

一人の大人の中の「母性」「父性」、「女」「男」を発揮していくことが大切です。

母性は受け入れる、受け止める力。(時に、呑み込む力)
父性はきっぱりと切断する力。力強く励まし、外に押し出す力。(時に、冷酷です)

などなど。

意識的に使っていけると良いだろうと思います。

ただ、それを一人きりでこなしていくことは、大変なことでもありますから、

臨床心理士や、専門職に、あなたの力を支えてもらってください。

また、これは私の経験則ですが、
思春期の子どもたちはよく、大人に対して、

「逃げてるんじゃねーよ!」

と泣き叫ぶように激昂しています。

思春期の子どもたちに対するときは、逃げてはいけない、逃げると機会を失う、逃げると余計にこじれる、タイミングがあるように思います。

(それは、殴り合えとか、刺されて下さい、とかそういうことではなく。一緒にいる選択をするとか、「○○に聞かないとわからない」と言わずに自身の考えを言うとか、「世間的には」とは言わずに自分の言葉で伝えるとか、子どもの問いに答えようとするとか、そういったことです)

支援を受けることはとても大事ですが、誰かに代わりに子どもへの対応をやってもらうような支援ではなく、

子どもにとっては、たった一人の大切な大人である「あなたのことを支えてもらう」、「いざというときに立ち向かえるように大人が自分自身を強くしておく」ことがなどが重要ではないかと、私は臨床心理士として感じています。

思春期、不登校というくくりがあっても、人間関係は様々です。

ですから一つの視点として読んで頂ければ幸いです。

きっと、長い道のりです。息切れしないように、じっくり進めていきましょう。

なにかお手伝いできることがありましたら、ぜひ、ご連絡ください。

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