もう一つの気になる点は、
受付を済ませてから、開始までの時間についてです。
受付開始時間になると、親子が三々五々集まってきます。はじまるまでは、無法地帯。それぞれが自由に過ごして、大騒ぎの状態だそうです。
★前に来たとき、走り回って遊んだ部屋だ!
★中に入ったら、人も多いし、色々な声もするし、刺激が多いぞ!
★(目の前には)ひろーい場所があるぞー!
★その上、自由時間で何をすればいいかわからないよー!
発達障がいの子どもたちの多くは「やることがない場面」「何をすれば良いかわからない場面」がとても苦手です。その上刺激が多いとなれば、
それは興奮もします。
走りもします。
そして、一度、大興奮で走り出したものを、収めることは非常に困難でしょう。
収める気がないのではなく、収められないのです。
一見、笑顔だったりもして、好きで走っているように見えます。だけれど、本当は笑いたくもないし、走りたくもないのだけれど、脳の命令でそうせざるを得なく、走っている場合もあります。
この場合の配慮としては、
・部屋に入ったら、はじまるまでの間にやるべきことを作っておく。
・手すきのスタッフがいれば、プレ開始のような感じで、何かをはじめておく。来た子から参加できるようにしておく。(例えば、簡単なお遊戯や読み聞かせなど)
・興奮しやすい子が入室したら、すぐに近づいて一緒に静か目の遊びに誘う役目のスタッフを作る
などが、代表的なものとして挙げられます。
暇な時間を作らないであげることが非常に重要になってきます。一旦、興奮したものを抑えるのは非常に大変なので、(読み聞かせにつながるように)興奮しすぎないように配慮します。
スタッフの人数がいないと厳しいのですけどね…
繰り返しになってしまいますが、「本当はこういう配慮があるといいんだ」とスタッフが知っているだけでも違いは出てくると思っています(二つの小さな選択肢があったときに、より、特性にあった選択をスタッフができるようになると思うからです)。
ここに書くのは勉強会でお話したうちの一部です。
このような話を現場や実情に合わせてさせて頂いています。
参加して下さった方には、来ていただいたこと心から感謝しています。
笑顔で走り回っていても、本当は読み聞かせを楽しみたい子どももいるだろうと思いますから、少しでもこういった配慮が広まるように願います。